尾張中北消防指令(おわりなかきたしょうぼうしれい)センター管轄(かんかつ)では毎年約40,000件の119番通報があり、そのうち火災件数が約450件、救急件数が約30,000件発生しています。
火事や救急を受信(じゅしん)したら、消防車や救急車は5分くらいでやってきてくれるんだ。
でも、消防車や救急車は、どうしてこんなに早く現場に到着できるんだろう?
そのヒミツは、最新の情報通信技術(じょうほうつうしんぎじゅつ)にあった。
だからといって、電話が掛かって来たらそのまま出動!というわけにはいかないよね。火事の場所はどこなのか確認したり、どこの消防署(しょうぼうしょ)から何台の消防車を出せばいいのか決めたり、するべきことがたくさんある。
こういう複雑(ふくざつ)な問題を解決(かいけつ)するのが、消防指令システムだ。尾張中北消防指令(おわりなかきたしょうぼうしれい)センターの活動をささえ、一刻(いっこく)でも早く、適切(てきせつ)に出動できるようにする仕組みなんだ。
一刻(いっこく)でも早く現場につけるように、消防指令システムではいろいろな技術(ぎじゅつ)が使われている。最新の消防指令システムのヒミツを紹介(しょうかい)するよ!
でも、もっとくわしく場所を知りたい。だから電話を受けると、その人のまわりの地図がすぐに画面に出てくるようになっているんだ。話と地図を付け合わせれば、場所をすぐに特定(とくてい)できる。
普通の地図よりくわしい、消防用の特別な地図
でも、どのタイプの消防車を向かわせるか、何台必要なのか、まよっているヒマはない。
だから、通報を受けた指令員がシステムに情報(じょうほう)を入れていくと、その現場にふさわしい車と台数が自動的に選ばれるしくみになっているんだ。
通報を受けたら、出動する消防署に連絡(れんらく)だ。1秒でも早く出動できるように、通報の電話が終わる前から、隊員が出動できるように着がえている。その間に現場の地図や、まわりの状況(じょうきょう)をまとめた「指令書」(しれいしょ)がつくられる。ちょうど隊員の出動準備ができたころに、消防署のパソコンから「指令書」(しれいしょ)が出てくるというわけだ。
画面上には、先に到着している消防車の数や位置、病院の場所なども出てくる。近所に一人ぐらしのお年よりや、体の不自由な人が住んでいるかなどの情報が出るものもある。こういう情報が多いほど、何かあったときに助かる人が増(ふ)えるんだよ。
だれかにぬすみ聞きされては困(こま)る大事な話もあるので、通信のときに暗号に変えて、話の内容をかくしているんだ。
※イラスト等はNECホームページより引用しています。